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2020.05.26
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ゴリラといえば体が大きく力が強いイメージでおなじみの、霊長類最強といわれているパワフルな生き物です。
ですが実はストレスで下痢をしたり争い事を回避したりなど、デリケートかつ繊細で平和主義な側面も持っています。
その他にも正式名称や血液型などで、ゴリラにまつわるさまざまな噂を聞いたことがある方は多いでしょう。
本記事ではゴリラの噂の真偽とともに、実際のゴリラの生態について解説していきます。
目次
ゴリラはニシゴリラとヒガシゴリラの2種類から、さらに2つずつに分類されています。
計4種類のゴリラの特徴や名前について、本章で解説します。
噂になっているゴリラ=ゴリラ=ゴリラは、このニシローランドゴリラの学名です。
ゴリラ科ゴリラ属ゴリラ種という意味であり、ニシローランドゴリラが生息数が最も多く古くから研究されていて、ゴリラの基亜種であることが起因しています。
ちなみに日本の動物園にいるゴリラは、すべてニシローランドゴリラです。
生息地 | 中央アフリカ、カメルーンなど 山林・低地の湿地 |
体重・体格 | オス:140~200kg程度 メス:100kg程度 マウンテンゴリラに次ぐ大きさ |
特徴 | *茶・灰色がかった黒い短毛 *成人オスにはシルバーバッグ (背中~腰に銀色の毛が生えている) *鼻の穴は丸く、先が垂れ下がっている |
クロスリバーゴリラの学名はゴリラ=ゴリラ=ディエリです。
ニシローランドゴリラの亜種で見た目も似ていますが、体重は140kg程度と小柄で、生息数も野生で250~300頭ほどしかいません。
生息地はカメルーンとナイジェリアの国境地域にあるクロス川の源流地域で、数カ所に固まって生息しています。
マウンテンゴリラは霊長類最大級で最強といわれている、ゴリラのなかのゴリラです。学名はゴリラ=ゴリラ=ベリンゲイといいます。
体重・身長 | オス:220kg 190cm 程度 |
生息地 | アフリカ中央部 ヴィルンガ山地の限られた山地のみ |
特徴 | *全身が黒い長毛におおわれている *成人オスは背中に白い毛が馬の鞍状に生えている *鼻の穴はだ円形 |
ヒガシローランドゴリラの学名はゴリラ=ゴリラ=グラウエリといいます。ヒガシゴリラの亜種ですが、最近分類されたばかりで今現在その生態は不明です。
生息地 | コンゴ共和国の低地熱帯雨林 |
特徴 | *濃い短毛 *成人オスには背中に白い毛(馬の鞍状) *鼻の穴は丸い |
ゴリラはみんな血液型がB型という噂がありますが、正しくありません。
ゴリラ全体の約90%にあたるニシローランドゴリラは12万~15万頭。そのニシローランドゴリラの血液型がB型しかいないことから、この噂が広まりました。
実際はヒガシローランドゴリラにO型もいますし、マウンテンゴリラはA型とO型のみでB型はいません。
ニシローランドゴリラ以外は野生のゴリラであったり、数も少なかったりするケースがほとんどです。1頭ずつ血液型を調べるのは難しいこともあるでしょうが、A型とO型のゴリラもいることは判明しています。
よってほとんどのゴリラは血液型がB型、というのが正しい答えでしょう。
ゴリラはいかつい外見によらず繊細です。
ゴリラの知能は動物のなかでも高く、それゆえ多少の怒りやストレスはガマンできます。それでストレスがたまってくるとワキの下の臭いがきつくなったり、おなかを壊したりします。
人間もストレスで調子を崩しますが、ゴリラも同様でストレスに弱い傾向があるのです。
胸をドンドンと叩くゴリラのドラミングを、威嚇行為だと思う人も多いです。
ですが実は、ドラミングは威嚇や攻撃開始のサインではありません。研究の結果、むしろ相手と戦わずに引き分けるための表現であるという説が有力と考えられています。
ほかには自己主張する場合におこなっているとも考えられています。
また、胸をたたく手はグーではなくパーで叩いています。これは、太鼓やタンバリンなどを叩くのをイメージすればわかりますが、グーよりもパーでたたいたほうがよく音がひびくからです。
ゴリラの主な生息地は低地の湿地や山林などですが、内戦や開発などで生息地が破壊されたことから生息数も減ってしまい、絶滅危惧種に指定されています。
ヒガシローランドゴリラも1990年代半ばには推定1万7,000頭ほどいましたが、現在は4,000頭以下にまで減りました。
マウンテンゴリラが生息するルワンダでは、ゴリラレンジャーという国家公務員がいて健康状態をチェックしたり、密猟者や不法侵入者からゴリラを守ったりしています。
こうした保全努力から、2018年11月に公表された『IUCN絶滅危惧種レッドリスト』ではマウンテンゴリラの保全状況が「深刻な危機(CR)」から「危機(EN)」に移動したのです。
とはいっても、ゴリラの生息数はいまだ絶滅危機に瀕している状態は変わりません。今後も引き続きの保全活動が重要です。
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